【さぽんて】医療的ケア児の外出サポート!モニター(さぽメン:看護師)

さぽんて」は、医療・福祉・介護の有資格者と、サポートが必要な人が、つながり合い助け合えるプラットフォーム。

看護師・保健師・助産師・准看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・社会福祉士・介護福祉士が「さぽんて」に登録しており、いつどんなことをお願いしたいのかをリクエスト掲示板に書き込むと、有資格者が挙手して個別に連絡を取り合いサポートをする仕組みになっています。
(2024年11月現在:対象地域は札幌市)

今回は、様々な分野に挑戦してみたい30代前半の元気な看護師さんにインタビューしました!

「さぽんて」をどこで知りましたか?

友人から「さぽんて」を教えてもらいました。

なぜやってみようと思ったのですか?

看護師を続ける上で、経験値が大事だなと思っていて、これまで経験していないことにもチャレンジできそうだなと思いました。
美容看護に転職したタイミングでもあったので、ケアの現場を離れたくないという思いもありました。

今回のモニター企画

内容

札幌から車で約1時間半の観光地への外出のサポートをしました。

※代表の高橋(在宅小児経験のある看護師)も同行できる場で、小児経験のない有資格者にも体験していただいています。

参加してみようと思った理由

やってみなきゃわからないことのほうが、人生には多いですし、これまでの仕事でも、やってみたらできることもあると体感してきた。
看護師の仕事は、経験がものをいうので、こういう機会こそ逃してはいけないと思いました。

「さぽんて」登録時のzoom説明で、現在は障害児者の利用が多いと聞いていたので、小児も経験できるならやってみたいと思っていました。
もしかしたら、今後、小児も経験することがあるかもしれないということを考えると、少しでも携わっておけると良いのかなと。
高橋さんも一緒だということだったので、挙手してみました。

気付き・感想

事前の不安

何もイメージがつかず、私になにができるのか、漠然とした不安がありました。

バギーを押して歩いたことはなかったため、車椅子とどう違うのかもイメージつかず、医療機関内でしか車椅子を押したことがなかったので、外出先ということで、長時間や、平地ではない場所で、私で大丈夫なのかなという不安が大きく、すごく緊張しました。

バギーでの移動を体験して

思った以上に、不自由さがあるんだなと実感しました。

例えば、お土産コーナーで、一見広々して見えても、バギーを押しながら一緒に見て選んで買い物するというのは、スペースが必要です。
親子だけでの外出を想定すると、混んでいるともっと大変だろうなと感じました。

バギーは、縦幅もあるので、曲がる時にこんなにスペースも必要なんだなとわかりました。

また、石畳やあまり整備されていない地面では、押すのも大変で体力を使うし、振動で子どもも疲れちゃうのではと心配でした。

施設をつくる側の方にも体験してほしい

観光地などで、気軽にオムツ交換ができる場所が少ない(ユニバーサルシートのある多目的トイレや、オムツ交換のために借りられる個室など)ということは、今まで気にかけていなかったです。

当事者や介助をしている人の意見をもっと反映させてもらいたいなと思います。

1日を通して日常生活を一緒に過ごしてみたり、一緒に外出してみてハードルになる部分を体感してもらいたいと思いました。

福祉車両用の駐車スペース

普段目にしている時の印象としては、広いと感じていましたが、実際に駐車してスロープを下ろして乗り降りしてみると、意外と広くなかったです。

思っていた以上にスペースが必要なんだということが、わかりました。

バリアフリー

今回のサポートで行った観光地が、全くバリアフリーになっていなかったのですが、人手があると、バギーを持ち上げて階段を上り下りすることができたり、人的なバリアフリーもあるんだなと思いました。

有償ボランティアでの場だけでなく、私生活でも、手が必要そうな人に遭遇したら、気軽にお手伝いできそうだという感覚になりました

障害児の外出は、どうしても荷物も多くなるので、ちょっとしたサポートで、お出かけできるようになる人もいるんだなということもわかりました。
ちょっとしたサポートにより、気軽にいろんなことろにお出かけする気持ちになれることが、メンタルケアにもつながるのではとも思いますし、このようなボランティアの機会があるということを、もっと多くの人に知ってもらいたいです。
そして、医療的ケア児の子達に、もっといろんな体験をしてもらいたいなと思いました。

障害児へのサポートのハードルが下がって、もっと気軽に参加できるとよい

関わったことがないから、イメージがつかず、「怖い」「なにもできない」という感情になってしまうのではと思います。
しかし、長期に勤めるわけではなく、モニター企画やイベントなどは、慣れた方がいる状態での単発でのお手伝いなので、「やってみる」には参加しやすいと思いました。

病態生理を考え、看護という視点で「できること」を探してしまい、なにもわからない自分に「参加したところで、自分になにができるんだろう」と思ってしまっていました。
一人の人間として「できること」という視点を持つことができていなかったなと思います。
バギーを押す、荷物をもつ、写真を撮るなど、「それならできる」を思えるようなイメージを持てると、「やってみようかな」と思える人も増えるのではと思います。
慣れた人と一緒に参加できる安心感もありますし。
体験させてもらっている環境が、アットホームで、楽しみながら経験できる場だったことに、目から鱗でした。

やってみると、「できることがあるんだ」とわかりました
すごく楽しかったです。

 

「さぽんて」とは

医学の進歩や高齢化によって、疾患や障害と共に地域に暮らす方も多い一方で、保険制度内でのサービスのみでは満たしきれないニーズも多く、今後も増えることが予想されています。
この社会課題を解決するべく、NPO法人あえりあが2021年7月に札幌市でβ版をリリースしたのが、医療・福祉・介護の有資格者と、サポートが必要な人が、つながり合い助け合うプラットフォーム「さぽんて」です。

医療・福祉・介護は、誰もがいつか必要になるもの

みなさんと一緒に、医療・福祉・介護の制度の隙間になってしまっているニーズに対し、有資格者が有償ボランティアで助け合うことのできる仕組みを広げていきたいです。
制度内サービス、地域のボランティア、町内会や運動サロン、そして「さぽんて」のような有資格者の有償ボランティアなど、地域住民が選択肢を多くもち、必要な時に必要なものをチョイスできることが、これからの高齢社会ではますます必要となります。

主に「さぽんて」の運営資金として、個人でのマンスリーサポーター(月1,000円~)や、CSRやSDGsの活動としてのご支援なども、募集しています。
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