知的障害児の「あそぶ」をサポート【さぽんて体験記】

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NPO法人あえりあが運営する、医療福祉の有資格者とそのサポートが必要な人とが、つながり合い、助け合える、プラットフォーム「さぽんて」を利用された方の声を紹介します。

「さぽんて」では、医療福祉の資格を通して知識や技術を身につけた個人が、「こんなことを手伝ってほしい」「こんなことをしたい」というリクエストに対し、有償ボランティアができる仕組みとなっています。

リクさぽ
(サポートをリクエストする人)

「さぽんて」利用のきっかけ

息子が生まれつきの症候群があり、特徴として重度の知的障害と重度の食物アレルギーがあり、支援者の理解や知識がないとなかなか任せられなかった体験がありました。
息子も少しずつ社会に独り立ちする年頃だなと思い、試しに体験しないとわからない!と「さぽんて」に登録、利用しました。

初めてのリクエスト

お手伝い、支援して欲しいことは、まずは屋外での「遊び」でした。
バギーがあれば遊びに出かけられていましたが、5年生になって体力がついて、冬の雪遊びは私1人では支えられない。
歩かなくなった時、抱っこもできない。
でも外で遊ぶ体力がついてきているので、成長真っ只中の息子の活動を、私の都合で制限するのもちょっと違うなと思うようになりました。
そこで、何年も前からの願いである「あと1人大人の手があれば」を叶えてみようと試みました。
息子にとって、遊びが体力づくり、体力づくりが成長そのものなんです。

息子が初めての方とすぐに親しくなり、大好きなそり遊びを何度も自分の足で登って滑り、意思表示して楽しめたことに驚きと成長を感じました

「さぽんて」を利用した感想

「さぽんて」さんは始業の時から知っていたのですが、当時の私は、サービスにお金がかかってしまうことや手続き登録に時間がかかることに、とても後ろ向きな気持ちでした。
それだけ心の余裕もなく、育児家事にがんばっていました。
今は支援をいただく感謝の気持ちや、時間やエネルギーを注ぐことに対価を渡すことは、自然の物々交換だなと感じています。
お金の価値は人それぞれだし、でもお礼がしたい。
自分で選べて、交渉できるシステムは初めての体験でしたが、自分の希望を細かく伝えられるのでよかったです。
セラピストさんの支援でしたので、こういうことが特徴ですと言えば、すぐに伝わって理解してくれることが、とってもとってもとっても心からありがたいことでした。
私の意図と息子の実情・現状況を、ズレなく理解していただけるっていうのが本当に助かりました。
行政福祉サービスに頼っていては、実際5年以上経ってもなかなか重度知的障害や発達のグレーゾーンのお子さんとお母さんへの支援は手薄で、自分たちで何かしないといけないし、自分たちで声を上げないと誰にも気づいてもらえず、不平不満や困り感が増していくばかりだと感じています。
まずは私が体験してそれをどんどん発信していきたいなと思っています。
どのお母さんも本当に心から子供のことを心配して、将来を心配して、今目の前の困り事に向き合っています。
真剣だからこそ、周りに頼れず気づいたときには1人で抱え込んでしまっていることも多いです。
ママ友同士でお話ししても解決策には至らないし、同じところをぐるぐる回っている。
運良く保育士さんや学校の先生の適切な支援に巡り合ったら、お母さんと子供の困り、不安、心配、怒り、悲しみが少しでも解決するきっかけになればと望んでいます。
少しインターネットに抵抗があるとかシステムに苦手意識があるお母さんもいらっしゃるかもしれないので、使いやすく説明があったらもっと広がるといいなと思っています。
りがとうございました。

さぽメン
(サポートする有資格メンバー)

サポート前の不安

ソリ遊びをして欲しいとのご依頼に、
どんな事に注意したら良いのか?
専門職として何か準備は必要なのか?
お子さんとの関わりは慣れていないけど大丈夫かな…?
など色々不安を感じておりました。

サポート当日

当日お会いすると、お母様がお子様の状態や、今日やりたい事、コミュニケーションの取り方を、丁寧に教えてくださり、少し安心しました!
お子様は緊張しているのか、なかなかソリにも乗ってくれず緊張しているようでした… 。
まずは自分自身が楽しもうと、お母様と交代にソリ遊びを行うと、ソリに乗ってもらえ、その後にはソリに一緒に乗ることを誘って貰え、ソリ遊びを一緒に行えました!
少しずつ慣れてきたのか、ソリに一緒に乗ってくれるようになりました!
公園までの移動、公園の中の移動はその日によっては協力が得られず、持ち上げる必要がありかなり体力が必要です。
この点は、リハの技術を活用して歩行を促す事で歩いて頂けました!
また、中腰でソリをひくのは意外と力が必要で腰痛の原因にもなるので、お手伝いがあると助かるとのことでした!
お母様としては、今後も外出機会を増やして生活リズムを整えていきたいとのことでした。
外出の際は、お母様の負担を減らし一日でも多く機会を増やせるよう関わっていければと思います!

気付き

本業は介護保険中心なので、何か専門的な知識や経験が必要かと不安でした。
しかし、ご家族様のお手伝いもあり非常に楽しく過ごせる事が出来ました!
お母様は、お買い物の荷物を持つ、お子様を少し見ていて欲しいなどを希望されていて、自分が抱えていた不安とのミスマッチを感じました。
これからも自分の中でこのミスマッチが解消できるよう、「さぽんて」で色々なご依頼を受けてみたいと思いました!

さぽんて

医学の進歩や高齢化によって、疾患や障害と共に地域に暮らす方も多い一方で、保険制度内でのサービスのみでは満たしきれないニーズも多く、今後も増えることが予想されています。

この社会課題を解決するべく、NPO法人あえりあが2021年7月に札幌市でβ版をリリースしたのが、医療・福祉・介護の有資格者と、サポートが必要な人が、つながり合い助け合うプラットフォームさぽんて」です。

登録制で、“リクエスト掲示板”に、いつ、どこで、どんなことを、いくらくらいでお願いしたいのかを書き込み、サポートできる有資格者が自ら挙手して有償ボランティアを実施できる仕組みとなっています。

「リクさぽ」のご利用方法

「さぽメン」のご利用方法

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