NPO法人あえりあと、北海道医療的ケア児者家族の会Team Dosancoのコラボ企画「登別に行こう!」は、2024年8月25日(日)に開催しました。
今回は、札幌から車で行ける観光地編です。
NPO法人あえりあと、北海道医療的ケア児者家族の会Team Dosancoのコラボ企画では、
- 「支援する」「支援してもらう」ではなく、「一緒にあそぶ」ことで、医療職・福祉職・介護職と利用児者・家族という関係性ではなく、個人対個人での対等な交流を行う。
- 医療的ケア児者は、外出すること自体にハードルが高くなる場合も多いので、イベント化することで、外出の機会を創出する。
- 医療的ケア児者同士、家族同士、きょうだい同士の交流の場となる。
- 医療職・福祉職・介護職も、医療的ケア児者と関わったことがない人も多いので、知ってもらう機会となる。
- 医療職・福祉職・介護職も家族参加大歓迎としており、子どもたちにとっても、いろんな子・いろんな人がいること、工夫をしながら一緒にあそべることを体感する機会となる。
- 外出先のバリアフリー状況をレポート公開することで、「これなら行けそう」「行ってみたい」と次の外出の機会を創出する。
ということを目的として、年数回、不定期に開催しています。
2024.7.23 一緒にチームラボであそぼう
2023.9.24 一緒にAOAO SAPPROに行ってみよう
2024.6.9 エスコンに行こう!
2024.7.7 JRで小樽に行こう!
パーキングエリア
サービスエリア
このレポートシリーズではお馴染みのトイレ事情。
遠方へのお出かけの際は、おむつ交換のできるベッドの場所を確認し、おむつ交換もスケジュールに組み込んで考える必要があるのです。
高速道路のパーキングエリアやサービスエリアの多機能トイレの状況です。
輪厚
多目的トイレは、バギーで入っても余裕があるくらいの広さがあります。
長椅子のようなベッドがあり、おむつ交換が可能です。
「ドラぷら E-NEXCO Drive Plaza」というサイト内の「サービスエリアの施設・サービス紹介」というページに、トイレ設備の情報があります。
「PA・SAトイレ設備一覧」も情報公開されており、一般トイレ・多機能トイレの設備の一覧があります。
インフォメーションセンターに、高速道路のパーキングエリア・サービスエリアのユニバーサルベッドの状況を伺ったところ、その場では情報がわからず、のちほど上記の情報をいただきました。
インフォメーションセンターの方にも、トイレ設備一覧を周知していただけると嬉しいですね。
あげいもを購入♪
飲食スペースで、お昼の注入をしました。
駐車場の車椅子マークのスペースは、1台分です。
軽自動車でスロープをおろすと、スペースいっぱいでしたので、7人乗りの車でスロープをおろす場合は、車通りに注意です。
クマ牧場
駐車場
車椅子マークの駐車場は、2台分ありました。
ロープウェイ
入り口やチケット売り場前は、段差がなくスムーズです。
ロープウェイの入り口は、このような階段になっていますが、
階段を登ることが難しい方は、スロープ付きの別ルートに案内してくれます。
ロープウェイへの乗車は、係の方が行ってくれました。
バギー+大人3人がギリギリ乗れました。
(もう少し大きいバギーだと難しいかもしれないです。)
クマ牧場は、山頂にあるため、このロープウェイに乗ることができなければ、行くことができません。
また、ロープウェイは、途中で止まってしまった場合の救出を考慮し、自分で座ることができる方が利用することが前提となっているようです。
クマ牧場
アスファルトで舗装されているので、バギーでも移動可能です。
ヒトのオリ
クマに餌をあげられる「ヒトのオリ」
階段で降りなければいけないため、大人3人でバギーを持ち上げて降りました。
餌をあげる道具は、バギーでも操作できる高さです。
クマを間近に見ることができます。
クマを見る
このようなクマたちを見ることができるスペースは、人がいる場所よりも4m低い場所(安全面での規定があるそうです)にクマの居場所がつくられているため、下を見下ろすことができないバギーの子達が見るのは、難しいです。
子熊の展示場所は、ちょうど良い高さで見ることができました。
ヒグマ博物館
ヒグマ博物館は、エスカレーターからは直接展望台に上がることができ、1階の入り口にはスロープがあります。
建物内にはエレベーターがないため、2階のヒグマ博物館に行くことはできませんでした。
ユーカラの里
アイヌの貴重な文化遺産を保存し、有形文化財を後世に伝えるため、明治初期の生活様式を再現されています。
バギーでも進めますが、
このような場所もあり、結構振動があります。
靴を脱いであがっても良いようになっていたので、少し体を休めました。
建物の前は段差がある箇所もありますが、歴史的建造物の展示なので、バリアフリー化を求めるのではなく工夫しながら楽しめると良い場所ではないかと思います。
カヌー?に乗ることができる場所もありました。
お母さんは、靴を脱いで先にのり、同行した看護師がバギーから抱っこします。
(児は歩くことがないため、靴を履いていますが土足ではないです)
お母さんと一緒に写真撮影。
ゴールデンカムイが好きな親子なので、展示物にも、とても喜んでいました。
地獄まつり
駐車場
臨時駐車場は、夕方は満車状態で、ちょうど車が出てきたため停めることができました。
臨時駐車場から会場までは、無料の循環バスを利用できます。
停留所はなく、乗りたい場所で手を挙げ、降りたい場所で声をかける仕組みです。
後ろがこのように開くようになっています。
普段は、スロープを積んでいるそうですが、この日は、展示していたものを急遽稼働させることになり、スロープを積んでいなかったため、運転手さんと一緒にバギーを持ち上げて乗りました。
地獄まつり
程よい人混みで、バギーも安全に進むことができました。
エンマ大王からくり山車
前に人がいると見えなくなってしまうため、30分ほど前から場所をとり、屋台で買ったものを食べながら待ちました。
車椅子やバギーで見られる場所(札幌のYOSAKOIなどは、パレード会場に車椅子ゾーンがあります)があると嬉しいですね。
札幌に戻る時間を考え、鬼踊りは見ずに帰りました。
地獄まつりの会場では、おむつ交換ができる場所を探すことは困難でした。
救護室や近隣の宿泊施設など1箇所でも良いので会場近辺で借りられるようになり、その情報が「登別地獄まつり」のページ等に情報があると、参加できる人も増えそうです。
参加者の声
医療的ケア児の母
クマ牧場で大きな熊を見せることは、何度足を運んだとしても私1人じゃ到底無理な事でしたので、人手があったことで安心感もあるし、何より子供が楽しんでいた様子が嬉しかったです。
人手がある事で私にも心の余裕ができて、今までずっと登別地獄まつりも毎年行くのを渋っていたのですが、初めて行くことができて家族共々良い思い出になりました。
ありがとうございました。
クマ牧場
施設の改修など簡単にはできないことだとは思いますが、バリアフリーに関してはあまり昔から変わってきた印象はないので、スタッフさんのお力も借りながら「ヒトのオリ」に子供を連れて行ってあげられる事ができたのがとても嬉しかったです!
子供が成長するにつれバギーも大きくなりますし、階段の幅や狭い通路の拡張など、今回重症児を連れて行ったことを参考にバリアフリーについて考えていただける機会になってもらえればと思いました。
ヒグマ博物館も広さはあったので、個室を休憩室として一室設けていただけたらとか、ショーをする建物にも入り口付近でも良いので車椅子スペースがあると良いなと思いました。
一般のお客さんが立ち見で見る感じでしたので、入り口付近にも沢山立ち見の人がおり、熊をみる事が出来ませんでした。
クマ牧場におもてなしスタッフみたいな方がいたら良いなと思いました。
何か困り事を相談して、出来ることと出来ないこともあるかもしれませんが、ショーやイベントの案内や困り事を聞いてくれるなどしてもらえると、助かる人も多いのではと思います。
登別地獄まつり
私たちの他にも車椅子の方を見かけましたので、車椅子優先のスペースがあれば良いなと思いました。
臨時駐車場にも車椅子優先スペースがあると良いと思います。
第二駐車場は、坂道の上の方にあると伺ったので、温泉街手前の駐車場に車椅子優先スペースを設けていただけると助かります。
手前の駐車場からお祭り会場まで巡回小型バスが走っていて、バギーでも乗車できたのがとても嬉しかったです。
医療職
外で介助する機会が初めてで、バリアフリーに対しての意識が本当に今までなかったことを実感しました。
医療従事者として働いてきていても、病院内では基本的にバリアフリーが当たり前であり、外で何が困るのかはわからないまま働いてきました。
医療に携わらない方はなおさらイメージすることが難しく、しかしそういった方々が町の運営や施設運営をしているのも事実であり、バリアフリーが進まない要因のひとつではないかと思いました。
クマ牧場の方も一緒にまわってくれましたが、そういった機会自体が少ないのが現状であり、自分から機会を作ろうとしないと、経験する機会がないのも、難しい問題だと思いました。
バリアフリーが浸透することや、施設の改装、法律の改定などの長期的な計画だけでなく、人手があることでできることが増えるのであれば、私ができることをしたいと思える経験でした。
また、経験することで、自分にできることのハードルがすごく下がったので、ボランティアの場だけではなく、手助けできそうなところが増えて嬉しいです。
このような経験や知識を、医療従事者だけではなく、より多くの方に知っていだだいて、人手を増やすということもひとつのバリアフリーだと感じました。
そして、ご家族の方や経験豊富なスタッフも丁寧に教えていただけるので、安心して参加できたのも、とても良かったです。