「北大に行こう!」金葉祭2024/中庭プロジェクトとコラボ!医療的ケア児のバギーで北大散策

NPO法人あえりあと、北海道医療的ケア児者家族の会Team Dosancoのコラボ企画「北大に行こう!」は、2024年10月27日(日)に開催しました。
今回は、北海道大学医学部保健学科の「中庭プロジェクト」とのコラボ企画です!

NPO法人あえりあと、北海道医療的ケア児者家族の会Team Dosancoのコラボ企画では、

  1. 「支援する」「支援してもらう」ではなく、「一緒にあそぶ」ことで、医療職・福祉職・介護職と利用児者・家族という関係性ではなく、個人対個人での対等な交流を行う。
  2. 医療的ケア児者は、外出すること自体にハードルが高くなる場合も多いので、イベント化することで、外出の機会を創出する。
  3. 医療的ケア児者同士、家族同士、きょうだい同士の交流の場となる。
  4. 医療職・福祉職・介護職も、医療的ケア児者と関わったことがない人も多いので、知ってもらう機会となる。
  5. 医療職・福祉職・介護職も家族参加大歓迎としており、子どもたちにとっても、いろんな子・いろんな人がいること、工夫をしながら一緒にあそべることを体感する機会となる。
  6. 外出先のバリアフリー状況をレポート公開することで、「これなら行けそう」「行ってみたい」と次の外出の機会を創出する。

ということを目的として、年数回、不定期に開催しています。

芸術の森(チームラボ展)
AOAO SAPPORO
雪まつり
エスコンに行こう!
JRで小樽
はじめての美容室
登別クマ牧場・地獄まつり

北海道大学

北海道大学は、札幌市に広大なキャンパスがある国立大学です。

NPO法人あえりあ代表理事 高橋の母校でもあり、外部講師として北海道大学医学部保健学科看護学専攻に伺った際に、「中庭プロジェクト」担当教員の方々にご挨拶させていただき、今回のコラボ企画が実現しました。

中庭プロジェクトとは

中庭、なかにわ・・・なかに「輪」。
北海道大学保健科学研究院の中庭をきれいにして作物を育てながら、コミュニティの輪をつくり、つなぎ、広げていくプロジェクト。
https://www.hs.hokudai.ac.jp/nakaniwa/

金葉祭とは

北海道大学の銀杏並木が見頃になる時期に開催されるお祭りです。
http://konyousai.jp/

北大に行こう!

今回は、「中庭プロジェクト」とのコラボ企画。
北大医学部医学科や医学部保健学科の学生さんや教員の方も、一緒に楽しみました。

北大構内に車で入れるの?

今回の企画は、「中庭プロジェクト」の皆さんに、福祉車両用の駐車場の確保をしていただきました。

通常の北海道大学入構車両についての公式ページをご確認ください。
北海道大学入構車両の抑制事業(一部見直し)について

医学部保健学科

医学部保健学科は、銀杏並木で有名な北13条門から入ってすぐ左手にあります。
看護学専攻、放射線技術科学専攻、検査技術科学専攻、理学療法学専攻、作業療法学専攻5専攻からなる4年制の医療系学科です。

同一建物内に、大学院もあります。

“中庭”で野菜の収穫&種蒔き

北海道大学医学部保健学科の中庭には、「中庭プロジェクト」の教員・学生・地域の方が整備した畑があります。

車椅子などでも収穫ができるようにと、小さな区画を複数つくることで、手の届く範囲を広く確保するなど、工夫がなされています。

今回は、子どもたちが種蒔きをできるように、準備してくださいました!

複数のお花の種が混ざっているようで、咲くのは来春だそうです。
お花が咲く頃に、また遊びに行きたいですね♪

「収穫したお野菜は持って帰っていいですよー!」とのことで、「何つくろうか?」とお話ししながら、みなさんたくさん収穫しました。

ぼくも、にんじんの葉っぱをつかむのを学生さんにお手伝いしてもらいながら、「にんじん採れたよー!」

銀杏並木

カメラマンさんに、素敵な写真をたくさん撮っていただきました!
参加者のみなさんにも、データでお渡ししています。

きれいな銀杏をみならが、博物館へ向かいました!
金葉祭の期間だったため、銀杏並木は歩行者天国になっていました。
普段は、車が通るので、歩道を歩いてくださいね。

木にも触ってみて「うわぁー!」

博物館

北海道大学総合博物館は、観覧無料です。

通路が狭い箇所もありますが、バギーで楽しむことができます。
エレベーターもあります。

また、博物館には、カフェもあります。
金葉祭の期間ということもあり、混んでいました。

イートインのスペースがあり、おやつの注入がある子たちは胃瘻から注入しつつ、ソフトクリームもペロリ。

博物館の表の玄関は、スロープがあり扉も広く、出入りしやすいのですが、ポプラ並木に向かうために、裏口を使わせていただきました。

階段も、人数がいれば、持ち上げて降りることができます。
方法や注意点をお伝えしながら、教員や現役医療職とともに、学生さんにも体験していただきました。

ポプラ並木

ポプラ並木までの道は、アスファルトで道も広いです。

いつもバギーを押して歩いているお母さんですが、バギーを押してくれる人がいると、横に並んで手を繋いで歩いたり、歩きながら顔を見てお話しすることもできるんです。
逆を言うと、普段はそれができないのです。

そして、ポプラ並木に到着!

紅葉して葉も少なめなので、青々としている時期にまた行きたいですね。

ポプラ並木の周りは、自然を楽しむこともできました。

参加者の声

ご家族

バリアフリー状況

  • トイレに、ベビー用オムツ替えシートのみではなく、ユニバーサルベッドがあると助かります
  • 博物館内はバリアフリーになっていて、意外と車椅子でも大丈夫だったので良かったです。もっと段差だらけなのかなと思っていました。
  • ポプラ並木までも、車椅子で走りやすい道で、広く、お散歩には良いと感じました。

感想

  • 北大をみなさんで散策出来て、種蒔きなどもでき、楽しめました。
  • 北大の銀杏を見にいきたかったので、いい機会になりました♪学生さんが娘に声をかけてくれて、質問してくれたり、知ろうとしてくれたことが嬉しかったです
  • 同年代の方と一緒に何かをする機会があまり無いので、息子も学生気分を味わえて楽しかったと思います。ポプラやイチョウ並木の散策は観光客気分でした!
    また、さぽメンさんにもお手伝い頂き「私がやらなきゃ誰がやる!」だった外出に、少し心の余裕ができたように思います。また参加させて下さい!ありがとうございました。

学生

バリアフリー状況

  • 建物の出入口には、車椅子利用者に配慮したスロープなどのバリアフリーを意識した構造が、案外少ないことに気が付きました。
  • 建物の大きさの問題など多少仕方ない点もありますが、通路の幅が十分でないため通行人が来る度にバギーの向きを変えたりなど、ご家族の方が苦労しているように見受けられる場面がありました。

医療的ケア児とお母さんと接してみて

  • 言葉で話さなくても、表情や仕草で気持ちがしっかり伝わる場面がたくさんあり、伝え方は言葉に頼らなくて良いことを強く実感したし、安心しました
  • ご家族の方々が、お子さんと楽しそうに会話したり、生き生きとサポートしたりする姿に心打たれ、元気をもらいました

医療職と一緒に活動してみて

  • 医療的ケア児のお子さんはもちろん、そのご家族の方々との関わり方で、言葉一つ一つから配慮を感じました。私は実際に医療的ケア児のお子さんとその家族と関わったのは初めてだったので、言葉選びに緊張しました。

感想

  • 中庭に畑があると、北大に来る良いきっかけになると思いました。
  • とにかく楽しかったです。年齢や障害の有無に関わらず、一緒に野菜を収穫したり新しいものを見たり笑い合ったりして、特別感を覚えることなく、本当に普通のコミュニケーションができました。障害によって注意すべきことやこまめなケアが必要だということも、そばで実感しましたが、誰しも生きるためにしなくてはならないことがあって、特別じゃないと改めて気づきました。
  • 保護者の方から、家族目線のお子さんとの関わりについて、苦労も含めた話をより一層聞きたいと思ったので、またこのような機会があればぜひ参加したいです。
  • 医療的ケア児のお子さんとその家族と関わる機会は初めてだったので、実際に近くで関わってみて、初めて知ることや学ぶことが多々あり、非常に貴重な機会だと感じました。
  • 胃瘻から食べ物を注入する場面や痰取りなど、日常的に必要なケアも間近で見て、流れや頻度を知ることができました。また、医療的ケア児のお子さんが笑顔になった時、とても癒されました。

医療・介護の有資格者

バリアフリー状況

  • 今回使用させてもらった駐車場は、いつもは外部の方が使えないとお聞きしたので、利用しやすい駐車場があると、イベント以外の日にも、北大を楽しんでもらえるのだろうなと思いました。
  • 広大な土地ですが、どこへ行っても市街地よりバリアフリー化されていると思いました。

感想

  • 最初は話しかけるのにちょっと躊躇ったりしましたが、最終的には同じ空間で時間を過ごせたことだけでもとても良かったと思いました。子供を持つ身として、障がいのある方との触れ合いはほとんどと言っていいほどないことに違和感や危機感を感じています。イベントに参加して数日経った後に、子供が道路の段差を見て『これだと車椅子の人は通るの大変だね』と自然に言いました。価値観の形成されていく子どもの時代にこそ、こういった交流がもっと普通にされていけば色々変わってくるのではと思いました。
  • TeamDosancoの代表の方が『まずは自分たちの存在を知ってほしい』と仰っていたことが心に残りました。『何かしてあげたい』ではなく、人と人として、自然にふれあいの場が増えていけばいいなと思いました。
  • 初めてお会いした方が殆どでしたが、自然豊かな北大の雰囲気の中で、おしゃべりも弾み、楽しく過ごすことができました。中庭で育った野菜に触れたり、収穫したり。大人も子供も中庭を楽しんでいる様子が印象に残りました。
  • お散歩途中、私はバギーを押させていただいたのですが、バギーに乗っている女の子が、路上のライブ演奏を聴いて、表情が変わり、急に目がキラキラ。それをきっかけに、女の子の好きな音楽や推しのライブに行く予定など、お母さんからお話しを伺い、私もワクワクしました☆
  • 博物館やポプラ並木の散策など、短い時間ではありましたが、一緒に楽しむ中で沢山の笑顔に出会えて、私も笑顔になり、とっても幸せな時間を過ごしました!
    子供たちの笑顔に癒やされましたー♪ステキな企画、ありがとうございました。
  • 本日お会いしたケア児のお母さんは、とても明るくてたくましくて、優しくて、凄く私が元気をもらいました
    バギーも沢山押させてもらいましたが、いつも押していたら肩が凝るだろうなとか、お出かけの時にバギーを押しながらではお子様の表情がなかなか見えにくいんだなとも思いました。
  • 車にバギーを乗せるにも、車を広い場所に移動させるなど、駐車場の安全性や広さなどが確保出来る事も必要になってくるんだなと思いました。まだまだ気づかない部分があるとは思いますが、良い経験ができました。

助成金

「ジョンソン・エンド・ジョンソン コミュニティ・ヘルスケア・プログラム」モデル助成の助成事業の一環として実施しております。
ありがとうございます。

写真撮影

Gutto Media様
https://www.tsukam.com/blank-2
素敵な写真をたくさん撮ってくださり、ありがとうございました。